『クレーの天使』パウル・クレーが描く無垢な天使|石井講次の おすすめ絵本バンザイ
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『クレーの天使』パウル・クレーが描く無垢な天使

『クレーの天使』
 絵 パウル・クレー
 詩 谷川 俊太郎
 出版社 講談社
 発行日 2000年10月12日
 対象年齢 大人向け
 評価 ★★★★

パウル・クレーの天使の絵が好き

 私はパウル・クレーの天使シリーズの絵が好きです。

 『weiland was?』ポストカードを写真立てに入れて飾っています。素朴で完結な線で描かれた天使が、部屋の空気を柔らかく温かに変えてくれます。
(アート系のポストカード(BCL PICTORIAL NETWORK)は大体200円弱で購入できるので、おすすめですよ。)

 今回はパウル・クレーが描く可愛い天使を集めた絵本『クレーの天使』を紹介します。

絵本『クレーの天使』の あらすじ と 解説

 今回のおすすめ絵本は、パウル・クレーの絵に谷川俊太郎が詩を書き下ろしています。

 そのため、お話としてのストーリはありません。

 45点の絵と18編の詩が収録されています。
 パウル・クレーの画集としての印象が強いですね。数点、谷川俊太郎の解説というか、絵に埋め込まれた言葉をすくい上げ、詩に昇華させ提示してくれています。

 今回収録されている絵の殆どが1939年に制作されたものです。

 パウル・クレーは、現代美術の最前線に位置する画家の一人として知られています。アート界に多大な影響を与えた美術学校バウハウスで教鞭をとったり、ニューヨーク、パリで個展も開かれ、国際的に活躍していました。
 しかし、1933年、ヒトラーが前衛芸術を弾圧しはじめるたことで事態は一変します。身の危険を感じたクレーはスイスのベルンへ亡命します。しかし亡命してもなお、ドイツの銀行口座は凍結され経済的困窮がクレーを苦しめます。
 そして追い打ちをかけるように、亡命から2年後クレーは原因不明の難病である皮膚硬化症を発症します。

 そんな経済的にも困窮し、病気のため手がうまく動かすことができないにも関わらず創作を続け、1939年のデッサンなども含めた1年間の制作総数は1253点!

 『天使シリーズ』もこの時に創作されたのです。

 そして、1940年6月療養先の病院で息を引き取りました。

 パウル・クレーはまた、こんな言葉を残しています。

「芸術の本質とは、見えるものをそのまま再現するのではなく、見えるようにすることである。」

 晩年、パウル・クレーが苦しみの中で、世界の意識の底から私達が見逃してしまっているものを汲み上げ、描きあげた作品をぜひ見ていただきたい。

 谷川俊太郎さんのインタビューを読んでいると、お二人とも似通った部分をもっているのではないかと感じます。だからこそ、強く共感しこのような絵本ができたのですね。
(谷川俊太郎さんの絵本『あな』のレビュー記事も、もしよかったら読んでみて下さい。私がそのように感じた理由が分るかもしれません。)



ウチの娘 ピヨちゃんの反応

 谷川 俊太郎さんの「あな」が結構好評だったため、ちょっと子供には難しそうだけど「いけるかな?」と思い読み聞かせてみました。

 「天使の本だよ。」とピヨちゃんに絵本を見せると、
「天使!天使だ、天使だ。」といって大喜び。見事に食いつきました。(天使という存在を知っていたことに、ちょっと驚きました。)

 「これは、いけそうだぞ。」と思い読み聞かせ始めると、最初の4ページくらいまでは頑張って理解しようとついてきていましたが、集中力が切れたのか、面白いと感じれなかったのか、自分でどんどんとページをめくって終わらせてしまいました。

 「やっぱり、ストーリーが無いし3歳児には早かったか〜。」というのが最初の読み聞かせた時の印象です。

 そのため、それ以降は私から勧めることは無かったのですが、二人で本棚を整理していた時、ピヨちゃんが今回のおすすめ絵本を手にとり「天使?天使?」と聞いてきました。
 「そうだね天使だね。」と答えると一人でページをめくり絵をじっくり鑑賞しはじめました。

 そして、「この天使おかしいね。おかしい天使だね。」などと感想をいったりして。そして私に「ここ、読んで。」とねだりました。

 差し出されたページは詩のない絵だけだったので、タイトルを読み上げます。そうすると娘はまたページをめくり、「読んで。」今度は詩のついたページだったので詩を朗読します。

 娘は絵と一緒に詩の音を楽しんでいるようでした。

 このおすすめ絵本は、娘のように、その日その日で気になったページを開き楽しむのが正しいやり方なんじゃないかと思いました。

 私の大好きなパウル・クレーの絵、谷川俊太郎の詩を娘も楽しんでくれて、とても嬉しかったです。

クレーの天使
パウル・クレー
講談社

 大人も子供も楽しめる絵本だと思います。おすすめです!

バンザイ

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