嫌がる子供を おふろに入れる『おふろだいすき』|石井講次の おすすめ絵本バンザイ
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嫌がる子供を おふろに入れる『おふろだいすき』

『おふろだいすき』
 作 松岡  享子
 絵 林  明子
 出版社 福音館書店
 発行日 1982年4月30日
 対象年齢 2歳から  
 評価 ★★★

子供って どうして お風呂に入るのを嫌がるの?

 
 「お風呂入ろうか?」と娘に尋ねると、ほぼ毎日「イヤ!」と間髪おかずに回答します。いざお風呂に入ってしまえば、楽しそうに浸かりおもちゃで遊んでいるので、お風呂がどうしても嫌いというわけでは無いのだと思うのですが、入る直前は嫌がるんですよね。

 「どうして嫌の?」と聞くと・・・

 「もっと遊んでたいんだもん。」

 「お風呂で遊ぼう?」と誘っても「イヤ。まだ〇〇(今あそんでる事)していたいんだもん。」

 テレビを見てたり、おもちゃで遊んでいたり、今楽しんでいることを中断しなければいけないことが一つのネックになっているみたいですね。けれど、飽きるまで待っていたらどんどん時間は過ぎ、寝る時間も遅くなってしまう。だから、親としては早く入ってもらいたい。それで、まあ毎日一悶着するんですよ。

『おふろだいすき』のあらすじ

 主人公の男の子は、お風呂大好き。あひるのおもちゃのプッカと一緒にお風呂に入ります。お風呂で身体を洗っていると、湯船の底からおおきな かめ が ぼかっ ざぁーっ、と浮かび上がってきます。その後、双子のペンギン、オットセイ、かば、そして大きな大きな くじら  まで登場し、みんなで楽しくお風呂に入ります。

 この話、ファンタジー加減がとても上手なんです。

 例えば、あひるのおもちゃのプッカの扱いの描写。子供の視点から空想と現実を上手に織り交ぜて書かれています。

ぼく、おふろだいすき。
おふろへはいるときは、いつも、あひるのプッカをつれていく。

引用元『おふろだいすき』 p2

 絵本のはじまりの文章です。
プッカがおもちゃであるとは文章では記述していません。ただ、挿絵を見るとおもちゃとして描かれているので「あー、プッカはおもちゃなんだ。」と理解します。
主人公とプッカはおふろに入った後、当然のように会話を始めます。

はじめに、プッカがおふろにはいった。
「ゆかげんはどうですか、プッカさん?」
と、ぼくがきいた。
「あつくもなし、ぬるくもなし、ちょうどいいかげん。」
と、プッカがこたえた。

引用元『おふろだいすき』 p4

 このとき、挿絵は主人公がプッカをお風呂に浸けて遊んでいる様子が描かれています。読者はそれを見て、「子供が人形遊びをしてるんだな。」と理解します。そして、主人公が身体を洗っている時に、

プッカは、からだをあらわない。おゆのなかで、あそんでばかりいる。
プク・・・ プク・・・ プク・・・
プッカが、おゆにもぐった。とおもったら、あわてて、ういてきた。
そして、
「まこちゃん、おふろのそこに、おおきなかめがいますよ。」
と、いった。

引用元『おふろだいすき』 p6

 とプッカは動き出し、どんどんと空想の世界へ引き込んでいきます。
 あの狭いお風呂が空想の中では際限なく広がり、主人公とプッカは現れた可愛らしい動物とお風呂ならではの遊びを楽しみます。

 林 明子さんの絵もいいんですよ。あたたかい林さんの絵が、お風呂という題材とマッチするんですよ。(林 明子さんはこの『おふろだいすき』で、サンケイ児童出版文化賞美術賞を受賞されています。)まるで、効能たっぷりの温泉に入ったかのような気持ちにさせてくれます。
 

お風呂へのレールを引いてあげる

 娘も読み終わる頃には、お風呂への魅力に取り込まれています。

 そして、最後の一文です。お風呂からあがってタオルに包まれた主人公とプッカと共に、

ぼく、おふろだいすき。きみも、おふろがすきですか?

引用元『おふろだいすき』 p40 

 娘は大きく元気な声で答えます。「すき!」。僕はその勢い逃さず、娘の服を脱がしてお風呂に急いで入れてしまいます。これで大体うまく行きます。(ときどき、「すき!」って答えても、お風呂に入ってくれなかったりします・・・)

 子供をお風呂に入れるのに苦労している親御さん、『おふろだいすき』おすすめです!


バンザイ

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