親子の会話から愛を切り出す『こぐまのくまくん』|石井講次の おすすめ絵本バンザイ
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親子の会話から愛を切り出す『こぐまのくまくん』

『こぐまのくまくん』
 ぶん E・H・ミナリック
 え モーリス・センダック
 やく まつおか きょうこ
 出版社 福音館書店
 発行日 1972年6月1日
 対象年齢 3歳から
 評価 ★★★★★

僕が子供の頃に一番好きだった絵本です

今日のおすすめ絵本は、僕が子供の頃に一番好きだった絵本です。

何度も何度も、母親に読んで欲しいとせがんだそうです。(僕はそう何度もせがんだ記憶は無いのですが、母はそうだと力強く断言しました。)

しかし、眠る前のまどろみの中この絵本を読んでもらって、とても幸せな気分になり眠りについたことは良く覚えています。大人になった今でもその情景を思い出すと、子供の時に感じた幸せな気分が心に湧き上がるくらいです。

それでは、今日のおすすめ絵本のあらすじと内容を、私が他の絵本よりも強く惹かれた理由と共に紹介していきたいと思います。



『こぐまのくまくん』の内容

この絵本には

・くまくんと けがわのマント

・くまくんの おたんじょび

・くまくんの つきりょこう

・くまくんの ねがいごと

と4つのお話が収録されています。(なんだかお得な気分ですね。)

『くまくんと けがわのマント』のあらすじ

雪の降る寒い日、くまくん は かあさんぐま に「なにかきるものがほしい」とおねだりします。かあさんぐまは、帽子を作ってやりました。くまくんは大変喜び、外へ遊びに出かけます。

けれども、すぐに戻ってきて、まだ寒いからもっと着るものが欲しいとおねだります。かあさんぐまは立派なオーバーを作ってやりました。くまくんは大変喜び、外へ出かけて行きました。

けれども、またすぐに戻ってきて・・・。

『くまくんの おたんじょうび』のあらすじ

今日はくまくんの誕生日。くまくんは かあさんぐまを探しますが、どこにも見当たりません。もうすぐ、誕生日会だというのに、バースデーケーキがありません。そこで、くまくんは、家にある材料を作ってバースデースープを作り友達をもてなすことにしました。

くまくんが、一生懸命スープを作っていると・・・。

『くまくんの つきりょこう』のあらすじ

くまくんは、新しい宇宙帽をつくり かあさんぐまに「これで月に行くんだ。」と自慢します。しかし、かあさんぐまは信じてくれません。「鳥のように飛んで月まで行くんだ。」と くまくんが説明しても、無理じゃないかと否定的です。

それでも、くまくんはめげずに「ぼくがとんでるかもしれないから、よくそらをみててね」と言葉を残し、月に行くために家を出ます・・・。

『くまくんの ねがいごと』のあらすじ

かあさんぐまがベットに入ったくまくんの様子を見ると、まだ起きていました。かあさんぐまに、どうして眠れないのか尋ねられたくまくんは、願い事をしているからと答えました。かあさんぐまは「なにを おねがいしてるの?」と問い掛けます。

「くもの上にすわって、そらをぐるぐる とびまわれますようにって」とくまくんは答えます。かあさんぐまは残念そうに「それは、とてもむりなおねがいねえ」と言いました。

そこで、くまくんは別の願い事を言います・・・。


 どのお話も小熊のくまくんの子供ならではのちょっとトンチンカンな所であったり、背伸びして大人の真似をしたりする所がとても可愛らしく描写されています。

子供に読み聞かせていると、ついつい自分の子供の似た部分をダブらせて「そうそう、子供ってこうゆう所あるよな。」と共感して笑顔になってしまいます。そして、そんなおませで茶目っ気のあるくまくんを、厳しくも暖かい かあさんぐまが優しさでくまくんを包んでいる様子が読後感をホッコリとしたものにしてくれています。

簡潔な文体で、グイグイと話の中に引き込んでいく

なにより素晴らしいと思うことは、描写される情報量が豊富なのに文体がとても簡潔で無駄な部分が無いことです。そのため、テンポが良く子供を飽きさせること無く話を読み進めることが出来ます。

子供向けのお話は、簡単な文章で書くことが必須なため情報両を増やそうとすると、おのずと文章の量も増えがちです。しかし、文章量が増えると話のテンポが悪くなるというジレンマに陥いります。しかし、高い文章力に加え、場面設定、構成がとても上手にできていて少ない文章量で読み手に深い感情を隆起させてくれます。

自分でも童話を創作するようになって、改めて感心させられました。

僕が特に好きなのは「くまくんの おたんじょうび」です。
 スープを作りながら、友人を向かい入れる場面が特に上手だな〜と唸ってしまいます。

すると、いちばんはじめに、めんどりがやってきました。
「くまくん、おたんんじょうびおめでとう!」
「どうもありがとう」
「あら、なんだかとってもいいにおい!あのまっくろい、おおきなおなべから、におってくるのかしら?」
「そうだよ。ぼく、いま、バースデースープをつくってるんだ。もうすぐできるから、まっててください。」
「それは、どうもありがとう。じゃ、またせていただくわ」
めんどりは、そういって、いすにすわりました。

引用元:『こぐまのくまくん』 p20、21

 所々に現れる形式張った丁寧な言葉使いに、大人の真似をして背伸びした子供の部分が感じ取られキュンキュンしてしまいます。また、招かれためんどりがスープのにおいを褒めることで美味しいスープが今まさに出来上がっていくんだ、という期待感が膨らんでいきます。

この後、お客様を迎えいれるやり取りが”あひる”、”ねこ”と2回繰り返されます。反復されることで、くまくんの可愛らしさは増幅され、美味しいスープが段々と出来上がっていく様子が同時に描写されていて、本当に上手いなと感嘆してしまいます。

挿絵もすばらしく、暖炉で黒い大きなお鍋でスープを似ている所が描かれていて美味しそうなんです。

<p >ぐりとぐらの卵焼きと並んでくまくんのスープは私の子供時代の憧れの料理でした。そのことからも。どれほどスープへの期待感を読み手に抱かせるか分かっていただけるかと思います。

 

娘も大好き!親子で何度も楽しめます

自分がこれほど好きだったので、読み聞かせた後の娘の反応が楽しみでした。

1才の頃に読み聞かせた時は、途中で飽きておもちゃで遊びに行ってしまいました。この絵本は文章に対して、絵が少ないので低月齢の子供には難しいんです。だから、1才の子供にはまだ、文章も長く、絵も少なかったのでしょう。まあ、まだ早いなって分かっていたのですが、自分があまりにも好き過ぎて、ついつい読んであげたくなっちゃうんですよね。


 そんな娘も今では3才、しっかりと食いついて話の世界に入り込んでくれています。娘が小さいころの自分のように、話の進行い合わせドキドキして最後にはホッとしている様子みるのが本当に幸せです。


 何気ない日常のやり取りなので、時代で古くなることもなく何度も楽しめるのだと思います。これからも娘と一緒に、そしていつか孫と一緒に楽しんでいきたいと思います。

子供と共に優しい気持ちいに包まれたい人へおすすめの絵本です!

バンザイ

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