赤ちゃんから楽しめる絵本『がたん ごとん がたん ごとん』|石井講次の おすすめ絵本バンザイ
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赤ちゃんから楽しめる絵本『がたん ごとん がたん ごとん』

『がたん ごとん がたん ごとん』
 さく 安西 水丸
 出版社 福音館書店
 発行日 1987年6月30日
 対象年齢 0歳から
 評価 ★★★★

『がたん ごとん がたん ごとん』のあらすじ

「がたん ごとん がたん ごとん」と音を立てながら、真っ黒な汽車が真っ黒な貨車を引き哺乳瓶が待つ駅のホームに入ってきました。哺乳瓶は元気よく「のせてくださーい」と声を掛け乗り込みます。哺乳瓶を乗せた汽車はまた「がたん ごとん がたん ごとん」と音を立てながら次の駅へ向かいます。
 次の駅では、コップとスプーン。そのまた次の駅では、りんごとバナナ。そのまた次の駅では、ねことねずみ。みんなを乗せて汽車は走ります。
 そして、終点。朝ごはんを待つ女の子の元へ、みんなを運び汽車は去っていきます。

 今回の絵本は赤ちゃんを持つ親御さんに是非おすすめしたいです。
 その理由を説明したいと思います



赤ちゃんを惹きつけるシンプルな絵本

 この絵本の素晴らしいところは、

 がたん ごとん
 がたん ごとん

 のせてくださーい

 がたん ごとん
 がたん ごとん

引用元:『がたん ごとん がたん ごとん』p2〜p5

 という簡単なやり取りの繰り返しなのに、ほのぼのとした楽しさが演出できているところです。シンプルな言葉に読者を惹きつける力があるんです。シンプル故に耳に残り、何度も読みたくなってしまう魅力。

 うちの娘も赤ちゃんの頃に読み聞かせると、いつも集中して絵本に見入っていました。成長し自分で動けるようになると自分で本をめくったり、何度も「読んで。」と親にせがんでいました。

 『おおきなかぶ』『どんどこ ももんちゃん』など、シンプルなコール アンド レスポンスを繰り返す名作絵本って沢山あります。繰り返すことで、文体にリズム感が生まれるし、赤ちゃんにも理解しやすくなる。そして、子供は同じやり取りを繰り返すことが大好きなんです。

 しかしいざ自分で創作しようとすると、シンプルな文体の繰り返しで面白くストーリを進めるのってとても難しく大きな壁にぶち当たってしまいます。
 どう閃いたら、こんなすばらしい絵本を創ることができるんですかね?

天才!安西 水丸!

 

 この絵本に出会う前、安西 水丸さんは村上 春樹さんのエッセイの挿絵の方という印象でした。安西 水丸さんの挿絵はいわゆる「へたうま」。とてもほのぼのとしていてエッセイに良い空気感をプラスしていました。
 
 ただ、絵本を書かれていることは全然知りませんでした。イラストレーターとしてだけでなく、文才も有る方だったんですね。文章の方も技巧を凝らしていかにもかっこいい文章を書くのではなく、シンプルな言葉で読者の心を掴むところは、「へたうま」な絵と通じる所がありますね。

 安西さんの奥さんはインタビューで安西さんについて以下のように語っています。

 いつもにこやかでひょうひょうとしていた。作品を生み出す苦悩を人に見せたことがなく、近しい人にさえ弱音を吐くことは一度もなかった。

 妻のますみさんは言う。
「絵も文章も、いつもさらさらっと書いていた。たぶん“見せない”のではなくて、本当に苦労したことがないんです」

引用元:岡本なるみ、竹内良介/村上春樹さんとの名コンビ 安西水丸さん逝く 
〈週刊朝日 2014年4月18日号〉

 きっと確固たる信念を持っていた方だったですね。自分の中に沸き起こる良いイメージを絵や文章に落とし込んでいく。自分の中のイメージがしっかりしているから、シンプルな絵の線や言葉に力がうまれるんだと思います。

 私なんかは、「あっこれ良いんじゃないかな?」と思って書き始めても、いざ書くと まあ、迷う迷う。書いては、書き直し、書いては、書き直し。あれこれ、テクニックを勉強したり理屈を捏ねくりまわした結果、最後には何が良いか分からなくなってしまいます。推敲というよりも迷子です。

 天才 安西さんのほのぼのとしていて、シンプルで魅力の溢れる『がたん ごとん がたん ごとん』おすすめです! 

バンザイ

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