松岡 享子さんの絵本読本『えほんのせかい こどものせかい』|石井講次の おすすめ絵本バンザイ
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松岡 享子さんの絵本読本『えほんのせかい こどものせかい』

『えほんのせかい こどものせかい』
 作 松岡 享子
 出版社 日本エディタースクール出版部
 発行日 1987年9月5日
 対象年齢 大人向け
 評価 ★★★★★

私は どうして この本を手に取り、そしてこのブログで紹介しようと思ったのか?

 このブログを書き始めて気付いたことがあります。それは「絵本の作者について、あまり気にかけていなかった。」ということです。

 林明子さん、五味太郎さんなど絵を書かれている方は、絵のタッチで同じ作者であることが分かり記憶に残っていくのですが、特に文章のみを担当されている作家の方は全然意識していませんでした。

 それが、このブログを書き始めたら絵本の基本情報を毎回書くわけです、そうすると「あっ、これも松岡 享子さんだ。」「あっまた、まつおか きょうこさんだ。これはひらがな表記だけど、同じ人だよな〜。」(インターネットで調べると・・・)「やっぱり、同じだ。」

 そうなんです、僕は松岡 享子さんの文章が大好きだったのです。いつの間にか虜になっていたようです。

 そこから松岡享子さんについて調べ始めました。そして、たどり着いたのが今回のおすすめ書籍『えほんのせかい こどものせかい』です。

 松岡享子さんは、児童文学作家、翻訳家であり、研究家でもあります。長年に渡りこども図書館を運営されています。その中で学び発見し伝えたいと思われたことを、絵本雑誌の付録や児童図書館研究会の印刷物などで発行されてきました。この本は、それら人気のある発行物を纏め、単行本として編集し直したものです。

 実際に手にとり読んでみると、今まで子供に読み聞かせるなかで絵本について漠然とボンヤリと分かった風になっていた事柄が、明確にまた深い考察で記されていとても感銘を受けました。また、間違っていたなと認識を新たにさせられることも多々ありました。

 ついては、皆さんにも共有したいと思い大人向け書籍ではありますがこのブログで取り上げることにしました。

『えほんのせかい こどものせかい』のあらすじと内容

 この本は以下2つのセクションと1つの付録で構成されています。

  • ①子供を本の世界へ招きいれるために
  • ②新しい経験としてのおはなし
  • 付録 グループの子どもたちに絵本をよみきかせるために

 基本的には、読書入門期にある幼い子供を持つ親に向けて書かれています。

 私は昔子供時代を経て親になったはずなのに、いざ子供を授かり育てようとすると自分が子供の頃の記憶など殆ど役にたたず初めて体験することでオロオロしたり不安になることが多いです。

 それは絵本の読み聞かせに関しても言えることで、自分が子供の頃に好きだった絵本はピックアップすることはできるのですが、それ以外の本となると何を選んだらよいのか?子供が楽しんでくれる絵本はどれなのか?かサッパリわかりませんでした。

 絵本の読み方一つとってもそうです。感情を込めて声色を変えたりしながらドラマチックに読んだほうが良いのか?淡々と声による大げさな脚色はせず、子供の想像力を邪魔しないように読んだほうが良いのか?疑問は湧くばかり。

 松岡 享子さんは子ども図書館で沢山の子供に絵本を読み聞かせた経験と研究を元に私の疑問や不安をやさしく解きほぐし、肩の力を抜いて子供と一緒に絵本を楽しむことができるようにしてくれました。

 例えば、絵本においてどういう絵が良いのか?という評価基準について私は明確な答えがありませんでした。綺麗だったり可愛かったり、子供が好きそうだったり、自分の好みだったり、曖昧な感じで評価して、頭でっかちな私は絵よりもストーリーを重視して選んでいたように思います。

 しかし、松岡享子さんは言います。

 私達大人はこれまでに蓄えた経験や知識があるので、挿絵や写真が無くとも文章から映像化してお話を楽しむことができます。

 しかし、経験や知識も乏しく、ことばもたくさんは知らず、自分で映像を描き出す能力も未発達の子供の場合は、そうはいきません。どうしても、具体的に、そのものを示してくれる絵に頼らざるを得なくなります。ですから、わたくしが、「子どもの時代は、絵でものを考える時代」だといったのは、もっと厳密に言うと、「子どもの時代は、ものごとを絵にして考えるとき、すでに絵になったものの助けを必要とする時代」だと言うことができます。

引用元:『えほんのせかい こどものせかい』p36,37

 したがって、

 絵本の絵は、おとなにとっての文と同じ働きをしているのだから、それによっても考えられるーーーお話のすじがたどれ、作中人物の気持ちがわかり、作品全体のムードが感じられるーーーようなものでなければいけないこと。

引用元:『えほんのせかい こどものせかい』p46

 私が自分の間違いに気付いた部分を、ほんの一部抜粋させて紹介させていただきました。
 このように長年の研究の結果、子供に対して絵本とはどういう役割があるのかを包括的に定義し、そこから私たち親がどのように絵本と子供と接し方を丁寧に解き明かしてくれています。
 絵本の読み方や選び方、そしてどうしてそうした方が良いのかを具体的な絵本で例を示しながら解説してあるので分かりやすい。納得しやすい。おすすめです。

 そして、読み聞かせの手引や絵本リストが含まており親だけでなく、保育師、小学校の先生、図書館員にも役立つ情報が沢山含まれています。
 また、絵本創作に取り組まれている方にとっても凄く役立つこと請け合いです。(子供にとって良いお話とは?という疑問に答えてくれていて、絵本のお話づくりの肝が覗けた気がしました。大変為になりました。気になる方はぜひ読んでみて下さい。)

えほんのせかい こどものせかい
松岡 享子
日本エディタースクール出版部

 子供との絵本ライフのさらなるステップアップに『えほんのせかい こどものせかい』おすすめです!
 

バンザイ

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