0歳児を虜にするフレーズと構成『どんどこ ももんちゃん』|石井講次の おすすめ絵本バンザイ
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0歳児を虜にするフレーズと構成『どんどこ ももんちゃん』

『どんどこ ももんちゃん』
 さく・え とよた かずひこ
 出版社 童心社
 発行日 2001年9月20日
 対象年齢 0歳から
 評価 ★★★★

0歳児から楽しめる名作

 0歳児って、まだ本当に赤ちゃんですよね。(って、当たり前ですが。)

 今、ウチの娘はもう3歳です。身体も成長し、身体のバランスや歩く姿、話す言葉もしっかり、時には自分の欲しいもの、やりたいことのために嘘ついたり、「もう人間だな。」って思うんです。

 けれど、0歳のころって手の指の小ささ、一つ一つの動きを一生懸命獲得していく姿、反射的な面が強い物事への反応、なんだか同じ人間じゃないというよりも「赤ちゃん」っていう種別なんじゃないかと思うくらい違いを感じていました。

 だから、絵本を選ぶ感性も1歳、2歳、3歳の頃とも少し違っていましたね。

「0歳の赤ちゃんを惹きつける魅力とは何なのでしょう?」

 ウチの娘も0歳の頃から大好きだった本日のおすすめ絵本『どんどこ ももんちゃん』をレビューしながら考えたいと思います。

『どんどこ ももんちゃん』のあらすじ

 主人公のももんちゃんは急いでいます。丸太の一本橋もなんのその。はいはいでスイスイっと渡っていきます。

 急いでいるももんちゃんの前に、大きな熊が立ちはだかります。ももんちゃんは、熊へも立ち向かい投げ飛ばし先を急ぎます。

 急ぐももんちゃんの先には・・・・。

リズミカルで力強いフレーズ

 今回のおすすめ絵本『どんどこ ももんちゃん』の一番の魅力は、何度も繰り返される、

どんどこ どんどこ

   どんどこ どんどこ
 

ももんちゃんが いそいでいます

引用元:『どんどこ ももんちゃん』 p3

 というフレーズでしょう。
 『どんどこ』ってどうやって思いついたんでしょうね?歩きはじめの幼児特有のドスドス歩く感じとか、なぜか自信ありげな雰囲気などがよく表れています。そして、なにより読んでいてテンポ良く気持ちが盛り上がるフレーズです。
 普段、散歩するときにも、「どんどこ どんどこ どんどこ どんどこ・・・」と声を掛けながら歩くと、なんだか楽しく、力が出てきます。



紙芝居のような場面割りと文章の割り振り

 絵本は大抵、見開きで一場面の絵が描かれています。ページをめくると、場面転換。めくると場面転換。正に紙芝居ですね。

 『どんどこ ももんちゃん』も同様なのですが、場面割りとページへの文章の割り振りがとても上手なのです。

 熊が現れるページ。ももんちゃんの前に大きな熊が見開き一杯に描かれていて、大きいフォントで

どんっ

 

やまの うえで

 

くまさんが とおせんぼ

 

引用元:『どんどこ ももんちゃん』 p9

次のページをめくると、熊に相撲の取り組みのように組み付くももんちゃんが描かれ、また大きいフォントで

どんっ

 

ど、  ど、ど、ど、ど

 

       ど、ど、ど・・・・・・

引用元:『どんどこ ももんちゃん』 p10

ページをめくると、ももんちゃんに投げ飛ばされた熊と大きなフォントで

どーーーーーーーん

引用元:『どんどこ ももんちゃん』 p12〜13

 読み聞かせる時、熊が現れる場面、まずびっくりさせるくらいの大きな声で「どんっ」と言いながらページをめくり熊を登場させます。
 そして「どんっ」と効果音を言いながら、ページをめくり熊に組み付いたももんちゃんを見せ、「ど、  ど、ど、ど、ど、ど、ど、ど・・・・・・」とテンションを盛り上げていきます。
 ためにためてためて、子供の期待や緊張が張り詰めたところで「どーーーーーーーん」と言いながらページをめくり、熊をなげとばします。

 空き地で子ども達に紙芝居を披露する講談師よろしく、ページをめくるごとに子供を引き込み楽しませることができる場面割りと文章の割り振りになっているのです。絵がテンポよくストーリーを展開していき、文章が効果音のように盛り上げてくれる。0歳でも分かりやすく、楽しませる秘密はこういう訳だったんですね。

 作者のとよた かずひこさんはインタビューで絵本を創作する際、「絵と文が同時に浮かんでくるんです。」と答えられています。

─── 言葉を考える時には、発音やリズムなど、声に出して読んだ時の感じというのにこだわられてつくっているのでしょうか?

 

僕の場合は、絵と文が同時に浮かんでくるんです。だから、削っていくという作業がほとんどないんですよ。この言葉しか出てこないんです。ラフスケッチする時、コマ割りしていく時に、もう絵が出ると同時に脇に言葉が入ってくるわけですよ。推敲してもう一回考えて、この文字は余計だなとか、そういったそぎ落とすという作業がないんです。

 

  だからこその、完璧な場面割りと文章の割り振りなんですね。

 だれでも紙芝居の講談師のように、読み聞かせられる『どんどこ ももんちゃん』おすすめです。

バンザイ

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