『だるまちゃんとてんぐちゃん』あらすじと娘の反応|石井講次の おすすめ絵本バンザイ
スポンサーリンク

『だるまちゃんとてんぐちゃん』あらすじと娘の反応

『だるまちゃんとてんぐちゃん』
 さく/え 加古 里子
 出版社 福音館書店
 発行日 1967年11月20日
 対象年齢 3歳から
 評価 ★★★

『だるまちゃんとてんぐちゃん』のあらすじ

 主人公の小さいだるまちゃんが、友達の小さいてんぐちゃんと遊んでいました。一緒に遊んでいる内に、だるまちゃんはてんぐちゃんのが持っている団扇が気になってしまします。

「それ なあに?」
「これは てんぐの うちわだよ」
「ふーん いいものだね」

引用元:『だるまちゃんとてんぐちゃん』 p3

 だるまちゃんは家に帰って、だるまどんにてんぐちゃんの様な団扇が欲しいとねだります。だるまどんはだるまちゃんの為に、沢山の団扇を出してくれました。

「こんな うちわじゃ ないんだけどな」

だるまちゃんは かんがえているうち
いいことに きがつきました。

引用元:『だるまちゃんとてんぐちゃん』 p4

 やつでの葉っぱを団扇に見立て、てんぐちゃんの所へ行くとてんぐちゃんもいい団扇だねと褒めてくれました。だるまちゃんは、褒めてもらい嬉しかったのですが、次はてんぐちゃんの被っている帽子が気になり欲しくなってしまいました。
 だるまちゃんは家に帰ってだるまどんに、てんぐちゃんの様な帽子が欲しいとお願いします。

 この様に、だるまちゃんはてんぐちゃんの履物、鼻と次々に欲しくなってしまいます。だるまちゃんは手に入れることができるのでしょうか?

ウチの奥さんは『だるまちゃんとてんぐちゃん』が嫌い。どうして?

 ウチの奥さんは今回のおすすめ絵本が嫌いなのだそうです。理由をたずねると「てんぐちゃんの持っているものをすぐになんでも欲しがって、だるまどんが色々出してくれるのに気に入らないだるまちゃんのワガママぶりにイライラする」とのことです。(『トトロ』に出てくるメイちゃんも同じようにイライラするそうです。)
 そして「どこが面白いのか分からない。」とも言っていました。

 確かに奥さんの言っていることも分る気がします。
 

ウチの娘は『だるまちゃんとてんぐちゃん』がお気に入り。どうして?

 ウチの娘は奥さんの反応とは違い、よく「だるまちゃんとてんぐちゃん読んで。」とねだってきますし、読み聞かせている時も興味深そうに話の中に入り込み楽しんでします。

 娘はまだこの絵本のどこが好きなのかを説明することは出来ません。だから読み聞か時の反応からの推測したいと思います。

 このおすすめ絵本は下記の基本パターンの繰り返しで話が進んでいきます。

  1. だるまちゃんがてんぐちゃんの物を欲しくなり、だるまどんにねだる。
  2. だるまどんが色々たくさん出してくれるが、だるまちゃんの気に入るものは見当たらない。
  3. だるまちゃんが似た物で代用することを思いつき、天狗ちゃんも褒めるよう良い物を手に入れる。

 優れた児童文学作家、翻訳家であり児童文学研究家でもある松岡 享子さんは絵本に置ける繰り返しの形式の効果について以下のように述べられています。

 さらに、一歩進んで考えれば、くりかえしという形式は、子どもの物語への能動的な参加を可能にします。つぎからつぎへと新しい場面が展開すると、子どもは、そのあとをたどる のがせいいっばい。途中で落後することはあっても、話をたのしむゆとりなどとてももてま せん。しかし、同じ場面が再現されれぱ、子どもは、新しい事態を吸収するという負担から解放されて、その分だけ、ゆったり物語に対することができます。

 そして、ほとんどの場合、二回目は予想通りの結果に終わります。三回目は予想をこえたことが起こりますが、予想と期待が可能だから、子どもたちは、そのどちらの結果にも、大きな喜びと満足を感じることができるのです。やっばり思った通りだったといううれしさと、ヘえー、思いがけなかったという驚きと。 このような効果を考えるとき、三回のくりかえしという形式が、どんなに子どもの心にか なった完壁なものであるかを思い知らされます。そして、どんなに親切な物語の運びである かということも。この形式だから、子どもは、物語にひきずられていくだけでなく、物語に 参加することができるのですから。

 まさにその通りだと思います。

 そして、この繰り返しの効果プラス子供特有の他人の物に興味が引かれ欲しくなってしまう。紆余曲折ありながらやっと手に入れられたという喜びの感覚も大きいと思います

どうして、大人と子供で意見が分かれるの?

 「子供がどの絵本を好きになるのか?」という疑問に対する娘に沢山読み聞かせきた上での結論は「読んでみなければ分からないです。」

 子供は大人と違い、とても限定された経験と知識しか持っていません。また情緒も成長途中のため、自分の感情を把握し理解することも満足にはできません。

 たとえば、てんぐちゃんの立派に伸びた鼻をだるまちゃんが欲しがる件があるのですが、だるまどんは『鼻』と『花』を勘違いして沢山の『花』を持ってきます。同じ発音の物で間違えるという新しい展開と滑稽さは、このおすすめ絵本の面白みの一つでもあります。
 しかし、娘にはまだその滑稽さが理解できないのと、それよりも早く欲しいものを手に入れた時の喜びを感じたいのか、花が沢山描かれたページはすべての文章が読み終わる前に自分でページを捲ってしまいます。今のところ毎回です。
 もう少し成長したら、このだじゃれの楽しさも味わえるようになるのだと思います。

 今回のおすすめ絵本に限らず、昔は見向きもしなかった絵本がある程度成長することで大好きになったことも何度もあります。そして、その感覚はやはり大人になってしまったわたした私達には正確に理解するのは難しいことだと思いました。
 そんな私達に出来ることは、出来るだけ多くの絵本を読み聞かせてあげることだけなのでしょう。そうすれば、子供は勝手に取捨選択し吸収してくれるはずです。

 子供に読み聞かせるときには、自分の感覚は横に置き子供の心の動きに寄り添いたいと思います。

 くりかえし、欲しいものが手に入った喜びを子供と味わうことの出来る『だるまちゃんとてんぐちゃん』おすすめです。

バンザイ

- ブログランキングに参加してます - 1日1回‘ポチッ’をいただけると嬉しいです -

にほんブログ村 子育てブログ 幼児育児へ

スポンサーリンク
スポンサーリンク

0 件のコメント :

コメントを投稿